デンマークに行ったら人魚姫像を見てほしいですね。三大ガッカリ像だと言われているのですよ。そう言われれば言われるほど見たくなりませんか?コペンハーゲン中央駅から約4km。歩いて行くと1時間はたっぷりかかります。市庁舎前からバス26番で役20分、インディアカイで下車。徒歩2分。道順をしっかり調べて行くのがいいでしょう。冬の晴れた日。アンデルセンを訪ねる旅は続く。「人魚姫、見たいですよね」はい、ぜひ見たいです、ということで通訳さんの車に乗って憧れの人魚姫像を見にゆきました。
ひったくりに遭わないために。バッグは斜めがけ、日本語は小さな声で。
日本人の通訳さんが教えてくれたことを書きますね。ここはスリの稼ぎ場、ひったくりが多いので気をつけてくださいね。日本語はなるべく小声で、バッグは肩掛けはダメ、絶対に斜めにかけて前で抱えてと厳重注意。
小さい斜め掛けバッグを持って行かれるといいですよ。バッグの口はがま口型よりファスナー式のがおすすめです。リュックサックの場合は後ろにチャックやファスナーがついているのは良くないです。ナイフですっと切って財布を抜き取られても気がつかないほど熟練しているそうですよ。
男性はズボンのお尻に財布を入れるのは止めましょう。日本語は小さい声で喋れと言われたのは困ってしまいます。すごーい、きれい、海が青いと大声で叫びたくなったらパスポート入りのバッをしっかり押さえて思い切り声を出すといいですよ。気持ちをすっきりしたい人にオススメです。
人魚姫が人間に見えるのはどうして。人間がモデルだった。
砂浜はない。コンクリートで固めた道から手を伸ばすと海の水をすくうことができる。岸から6、7メートル先に白い丸い岩がある。その上に人魚姫。右手を岩に置いて首はうなだれ、どこかを見つめている。憂い顔が妙にリアルだ。どこかで見たような彫像。ニューヨーク博物館にも似たような彫像があったね。
お腹から下は魚のしっぽだと思っていたが、人魚姫の両足は薄いドレスよのうなもので覆われている。足は2本ある。どこが魚のしっぽかしら。どう見ても人間の足だ。人魚姫は既に人間になってしまったのか。
頭がくるくるしてきた。今、私が見ているのは誰だろう。人魚なのか人間になった人魚姫なのか。まだ人間になる途中の人魚姫なのか。若い女性の裸婦像のように見える。描いていた人魚姫とかけ離れている。観光客は誰もが嬉しそうに写真を撮っている。私も撮ったよ。大きな白鳥が寄ってきて餌をねだった。なんか釈然としないのよね。
人魚姫像にはモデルがいた。顔はデンマーク王立バレエ団のプリマドンナ。体は彫刻家の奥様
人魚姫像は、デンマーク王立バレエ団のバレエ舞台「人魚姫」を見たビールのカールスバーグの創業者、J,C.ヤコブセン氏が感動して1913年にコペンハーゲン市に寄贈したそうです。初めは、プリマドンナのエリン・プリースをモデルにしたかったけれど、ヌードになるのをイヤがったので顔のモデルだけになりました。
体のモデルは制作者の彫刻家の奥様がなりました。ここで日本人の名前が出てきてびっくりです。この方は、エキゾチックな顔立ちの俳優岡田真澄さん、名司会者のE.H、エリックさんのおばさまに当たる方だそうです。
あの彫りの深いイケメン俳優の岡田真澄と聞いて、人魚姫の顔をじいっと見ました。岡田真澄と似ているかな。そういえば似ているような似ていないような・・・。満潮時だったので像のそばまで行けなかったのでなんとも言えないですね。岡田真澄と似ているかどうか、是非、しっかりご覧になってください・
干潮時は、海の底のごろごろ石に乗って見上げる所まで行けるそうですから試してみてください。でも、ゴロゴロ石は滑りやすいので気をつけてね。滑って転んで海にはまった人がいるそうです。人魚姫像、がっかりどころか
人魚姫は銅像ではない。今を生きている。
人魚姫像を見た時、正直なところ、地味すぎる、あまりかわいくない、小さい、色が無い、まるで人間、表情が悲しすぎる。これは私の感想ですが。私は絵本での語り、人魚姫のミュージカルを創ってきたので自分が作り上げたイメージと違ったので戸惑ったのかもしれません。
時間かけてじっと見ているとだんだんに人魚姫の感情が伝わってくるように感じるのです。おはなしでは王子のお城の下の階段に腰掛けて城を見上げる人魚姫、という設定になっていますが、ここにはお城はありません。
そんなことはどうでもいいのですかねえ。人間になって王子と結婚するのを夢見た人魚姫がデンマークの海にいればそれでいいのだという気持ちになってくるのです。アンデルセンは、読む人を引っ張り込むのでしょうか。デンマークで人魚姫に会ってきたら感想を聞かせてくださいね。
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