- お父さんが読み聞かせする家庭が増えてきました。お父さんの読み聞かせはどんな効果があるのかを具体的にお話ししますね。
お父さんの読み聞かせは子どもとゆっくり向き合う大事な時間
日頃は忙しいお父さんが子どもとゆっくり向き合う時間はなかなか取れないものです。そこで、1日に7分でいいですから子どもを抱っこしたり、膝に乗せたり、おんぶしたり横に座らせて絵本を読み聞かせしてみませんか。
子どもはお父さんのあたたかさや愛情を感じて落ち着きます。お父さんは絵本を読み聞かせながら人生感を子どもに伝えることができるのです。父親は子どもの心を知る尊い時間。子どもはお父さんを信頼する頼もしい時間になるのです。
お父さんが読み聞かせするメリットは何ですか?安心感、納得の気持ち
お父さんの読み聞かせは子供に安心感を与えます。昔話には怖い話やぞっとする話、不道徳にみえる話がありますね。お母さんが選ばないようなお話しでもお父さんは面白がって読み聞かせるので、子どもは安心して思い切り怖がってお話にのめりこみ楽しむことができるのです。
子どもが大好きなウンチやおしっこ、鼻くその話はお父さんの出番。豪快に笑い飛ばす読み聞かせで子どもも気持ちがすっきりします。「三匹のこぶた」の最後、こぶたがオオカミを煮て食べてしまう場面もお父さんならしっかり読み聞かせるので子どもは納得できるのです。
お父さんの対話はお母さんとちがう
子どもと対話しながら読み聞かせするのが良いと言われます。対話は、子どもの想像力を育て、主体的に考える力を養うからです。お父さんとお母さんでは選ぶ絵本も対話する場面もちがいますね。父親と母親では観点がちがうから当たり前なんですよね。
お父さんが選ぶ絵本は、道徳的で教えがある真面目っぽい絵本より、子どもが好きそうなハラハラドキドキする子どもが喜びそうな内容が多いので、おもしろがって子どもと対話します。脱線することもしばしばあり。
子どもと対話しながら話が脱線するのは楽しいものです。楽しいから思考力、想像力を育てているのですよ。仕事で頭がいっぱいのお父さんにとっても気持ちが晴れる。子育てにも自分を開放するにも役立ちます。お父さんの対話式読み聞かせは、一興両得の良いことばかりです。
お父さんだから伝わる絵本はありますか?
戦い系の絵本が良いです。男性は戦って勝つという話が好きです。「さんびきのやぎのがらがらどん」(マーシャ・ブラウン作,福音館書店)という絵本があります。大きい山羊がトロルをやっつける場面になると、お父さんは俄然、張り切って読みます。
トロルが谷川に落ちると大満足。聞いている子供も満足します。お父さんは、大きい山羊に気持ちを重ねて読みます。子供はお父さんに守られている安心感でいっぱいになります。長男は父親と一緒になってトロルをやっつけている気分。大好きでした。
我が家の長女は活発な子でこの絵本が好きでした。戦いの場面も冷静に見ている感じで息子ほどのめり込みません。5歳の次女はこの絵本が怖くて畳の上にがらがらどんの絵本があると、2メートルくらい離れてそろそろ歩いていました。
絵本を怖がる子どもにどう対応する?
その絵本を箱か棚にしまって子どもが見えないようにして安心感を与え、絵本を読むお父さんがキライにならないように気をつけます。それから子供が好きな絵本をお父さんに読んでもらいます。そうすれば、お父さんと子供の絆が切れません。
「あの子の性格が見えるね」「あの子が好きそうな絵本を買ってこよう」父親と母親の会話が自然に増えていきます。絵本が親子、夫婦の絆を深めてくれるのです。お父さんが読み聞かせすると家族がまとまるのです。
お父さんは力強い神話絵本が似合う!マオリ族、インディアンの神話絵本
ニュージーランドマオリ族の神話「マウイ、たいようをつかまえる」(ピーター・ゴセージ作 浜島代志子訳 コスモトウワン社)神の子マウイは早く動きすぎる太陽を捕まえ戦い、ゆっくり動くようにし、マオリ族の人々を救います。
ニュージーランドのオークランドで作者のピーター・ゴセージさんとお会いしました。ピーターは六人の子供のお父さんです。「マウイはマオリ族を救った英雄です。男の子はマウイのように勇気と愛を持った子供に成長してほしい。この絵本を日本の子供達に読み聞かせてほしい」
作者のピーター・ゴセージは心からマオリ文化を愛し、尊敬していました。日本のお父さん、国を救う英雄が活躍する神話絵本を子供達に読んであげてください。戦隊もの絵本、スマホで戦闘ゲームに没頭する子供達に救国の英雄絵本を読み聞かせませんか。強くてやさしい子どもが育ちます。
アメリカインディアンの神話「太陽へ飛ぶ矢」(マクダーモット作 神宮輝夫訳 ほるぷ出版)太陽の神は命の矢を地上の娘に当てた。娘は男の子を産んだ。男の子は父を探す旅に出た。ついに太陽に着いたが太陽の神は試練を与えた。
四つの部屋を通り抜けるとうに命じた。父神は息子に試練を与えた。ライオン、へび、蜂、稲妻の部屋での戦いの場面は文字がありません。絵を見て文を作ります。ついに稲妻の部屋から出てきた息子は太陽の神と同じ姿になっていました太陽の神になり、インディアンの村に戻りました。
それからというもの太陽が降り注ぎ人々は幸せに暮らしました。「マウイ、たいようをつかまえる」「太陽へ飛ぶ矢」2冊とも、人々を救う英雄です。お父さんの逞しい強い声で読み聞かせてください。お父さん、出番です!
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