
2025-08


小さな黒い魚から学んだこと——『スイミー』と子どもたちと歩んだ語りの実践と家庭での活かし方
はじめに:語りは“問い”を灯す営み私が『スイミー』に初めて触れたのは、教育現場に立ち始めてまもない若い頃でした。それまでは絵本をただ「読むもの」と思っていましたが、子どもたちの前で声に出して読むと、物語の一場面ごとに目を輝かせたり、黙ったり...

子育てに活きる『こぶとりじいさん』――子どもの心を育てる昔話の知恵
昔話は“今ばなし”――子どもの心に咲く見えない花昔話というと「昔の面白い話」と思われがちですが、その本質はもっと奥深いものです。実際、私は家庭で娘に語り聞かせたり、保育園でボランティアとして読み聞かせをしたりする中で、物語が子どもの心にとて...

「悲しみ」を通して育つ子どもの心|アンデルセン童話から学ぶ親子の読み解き体験
はじめに:なぜアンデルセン童話は「悲しい」のか童話と聞くと、多くの人は「夢」や「希望」が詰まった明るい物語を思い浮かべるかもしれません。しかし、アンデルセン童話には心を締めつけるような“悲しみ”が漂っています。『人魚姫』『マッチ売りの少女』...

誰でもできる!『ブレーメンの音楽隊』劇化ガイド
はじめに「劇なんて難しそう…」「うちの子は人前が苦手だから無理かも」 そんな不安を抱える親御さんや先生にこそ、ぜひ一度『ブレーメンの音楽隊』劇を試してほしいと思います。 私自身、子ども達との家族劇、そして教室での実践を繰り返す中で、「できる...

子どもが変わる瞬間――『ヘンゼルとグレーテル』人形劇の教育現場から学ぶ心と表現の成長記録
はじめに──物語を「読む」から「生きる」へ幼児教育の現場で、「子どもの変化」を本当に実感できる瞬間はそう多くありません。しかし、物語を「読む」だけでなく「演じる」ことで、子どもたちは驚くほどの成長をみせます。 とくに『ヘンゼルとグレーテル』...

白雪姫を劇にする方法|子どもの心と表現力を育てる演劇指導の実践ガイド
「挑戦してみたいけれど、本当にできるのかな…」──これは、私が演劇指導を続けてきた中で、何度も耳にしてきた先生や保護者の声です。私自身、初めて子どもたちと『白雪姫』を作った日のことを今でも鮮明に覚えています。教室の隅で声を出すのを恥ずかしが...

グリム童話はこわくない|子どもの心を育てる“生きた教材”
「グリム童話って、ちょっと怖いですよね」 そう言われることが、教育現場ではよくあります。 赤ずきんがオオカミに食べられたり、ヘンゼルとグレーテルが魔女に捕まったり—— 確かに、現代の絵本に比べると、グリム童話には“怖さ”や“残酷さ”が描かれ...

劇団主宰者が実践で感じた「アンデルセン童話とグリム童話」子どもの心を育む違い・教育での活かし方
はじめに:童話が育てる子どもの心小さな頃、母に読み聞かせてもらった童話は、物語が終わった後もずっと心の奥に残っています。私は劇団の活動を通じて、子どもたちが物語にふれる瞬間の表情、心が動いた時の瞳のきらめきを何度も見てきました。なかでもアン...

アンデルセン童話の特徴とは?先生と保護者に届けたい“心を育てる物語”
私は劇団天童の主宰者として、100本以上の児童劇を企画・演出してきました。また、アンデルセン童話の研究者として、その深い教育的価値を現場に届ける活動を続けています。この記事では、アンデルセン童話の特徴と教育的価値、他の童話との違いをわかりや...