はじめに :子どもの心に届く劇を求めて
子どもたちの心に、まっすぐ届く劇とは、どんなものでしょうか。 私は長年、保育園や小学校、児童館など、さまざまな教育現場で、昔話をもとにした劇あそびや語りの実践を重ねてきました。
その中で出会ったのが、『三びきのくま』という物語です。 一見すると、くまたちの家に勝手に入る“いたずらな女の子”の話に見えるこの昔話。
けれど、子どもたちと一緒に演じ、語り合う中で、私はこの物語の奥にある深い心の動きと、親と子の関係をめぐる寓話的な構造に気づかされました。
この記事では、単なる劇の進め方にとどまらず、 現場で出会った子どもたちの反応や心の揺れを通して見えてきた、『三びきのくま』という物語の本質をお伝えしたいと思います。
この記事でわかること|こんな方におすすめです
- 幼児〜小学生向けに劇あそびを取り入れたい
- 昔話を通して心の教育をしたい
- セリフが少なくてもできる劇を探している
- 表現が苦手な子も参加できる方法を知りたい
- 実際に使える台本と進行の工夫を知りたい
- 『三びきのくま』を劇あそびにする理由を知りたい
『三びきのくま』を選んだ理由
長年、大切にしてきた物語
私はこれまで、保育園や小学校、児童館など、さまざまな教育現場で、昔話を活用した劇あそびや語りの実践を重ねてきました。
絵本や紙芝居、人形劇など、表現の形はさまざまですが、その中でも『三びきのくま』は、子どもたちの心に深く響く物語として、長年大切にしてきた作品のひとつです。
演じて気づいた、物語の奥深さ・・・子どもは安心できる居場所を求めていた
この物語を初めて人形劇にしたときのことは、今でも忘れられません。それまでは「くまたちの家に勝手に入るいたずらな女の子の話」だと思っていたのです。
しかし、演じてみることで、この物語が“親と子の関係”や“安心できる居場所”を描いた深い寓話であることに気づかされたのです。
子どもたちの反応が教えてくれたこと
そのことを教えてくれたのは、子どもたちの素直な反応でした。
絵本や紙芝居で『三びきのくま』を語ると、女の子がくまの家に入る場面で「入っちゃダメ!」「どろぼう!」「帰れ!」と大声が飛び交い、スープを飲む、椅子に座る、ベッドに寝る場面では、クラス中が総立ちになって絵本に押し寄せてくるほどです。
女の子のセリフを加えると、さらに興奮が高まります。なぜこれほどまでに子どもたちの心を揺さぶるのか—— その理由を知りたくて、私はこの物語を人形劇にしてみました。
ある男の子が見せてくれた“もうひとつの読み方”
ある保育園で人形劇上演中、女の子がくまたちのスープを飲もうとしたとき、ほとんどの子どもたちは「ダメ!」「飲んじゃダメ!」と絶叫していました。ところが、ひとりの5歳の男の子が、舞台の前に走り寄ってきたのです。
彼は女の子の人形をそっと抱き上げ、スープのお椀に近づけて、こう言いました。「早く飲んで。おいしいよ」そして、くるりと振り向き、クラスの子たちに向かって叫んだのです。「お腹すいてるんだから、飲ませてやれよ!」
その瞬間、教室は騒然となりました。「飲むな!」と叫ぶ子どもたちに向かって、彼は「飲んでいい!」と何度も言い返します。先生が出てきて彼を抱きとめ、やさしく頭をなでると、彼は先生の膝の上で静かになりました。
子どもが教えてくれた、物語の本質
背景にあった“その子の暮らし” まともな食事をしたかった
劇が終わったあと、園長先生にその子のことを尋ねると、こう教えてくれました。「お父さんが突然家を出て、お母さんと妹と三人暮らし。 お母さんは毎日忙しく、叱ることも多い。食事はコンビニ弁当かスーパーのお惣菜」
なので、保育園の給食をとても楽しみにしているそうです。そのとき、私ははっとしました。あの男の子は、女の子になりきっていたのです。
女の子は“安心できる場所”を探していた
女の子は、ただ、いたずらをしていたのではなかった。 自分の家で、食べるものがあるか、座る場所があるか、眠れるところがあるかを確かめていた。
安心できる場所を探していた—— そのことを、私は子どもに教えられたのです。
この物語を、子どもたちの未来へ
この体験が、私にとって『三びきのくま』を劇あそびとして届ける原点になりました。 子どもたちの心に寄り添い、表現の中で“自分の居場所”を見つける物語として、 この作品をこれからも語り継いでいきたいと願っています。
『三びきのくま』は、ただの楽しい昔話ではありません。子どもたちの心の奥にある「安心したい」「わかってほしい」という願いに、そっと寄り添ってくれる物語です。
劇あそびという形でこの物語を届けることで、 子どもたちは「表現することの楽しさ」と「物語の力」を、からだと心で感じ取ることができます。
『三びきのくま』を劇あそびにする理由
——子どもの心に寄り添う“居場所の物語”として
「ちょうどいい」を探す心の旅
女の子がスープや椅子、ベッドを試して「ちょうどいい」を見つけていく姿は、 子どもたち自身が日々の生活の中で感じている「自分に合うもの」「安心できる場所」を探す心の動きと重なります。
「ここにいていい」と思える体験
くまたちに見つかっても、女の子は責められることなく、静かに見送られます。 この“受け入れられる”という体験が、子どもたちの心に深く残ります。
自己決定と安心感を育む構造
女の子は誰かに言われて動くのではなく、自分の意思で選び、行動し、最後には自分で出ていきます。 この構造が、子どもたちに「自分で選んでいい」「自分の気持ちを信じていい」というメッセージを届けます。
子どもたちの“内なる声”と響き合う物語
この物語に、子どもたちは自分自身を重ねています。だからこそ、劇あそびとして演じることで、自分の気持ちを表現し、他者とつながる体験が生まれるのです。
台本のねらいと特徴
——子どもの心に寄り添い、表現の芽を育てるために
非言語表現(言葉を使わない表現)が感性をひらく
セリフを最小限に抑え、動きや表情、沈黙の“間”を大切にすることで、言葉に頼らない表現力や感受性が自然に育ちます。
感情を“演じる”ことで、心の理解が深まる
登場人物の気持ちを想像し、体で表現することで、子どもたちは「相手の気持ちを考える力」を育んでいきます。
自己決定(自分で決める)と自己肯定感を育てる
女の子の行動は、子どもたちに「自分で選んでいい」というメッセージを伝えます。 劇あそびの中で自分の役割を選び、演じきる経験が、自己肯定感につながります。
無口な子も輝ける“静けさの舞台”
セリフが少ない構成だからこそ、言葉が苦手な子も安心して参加できます。 動きや表情だけで伝える場面が多く、誰もが主役になれる舞台です。
完全通し台本|『三びきのくま』短縮版(5〜7分)
※この台本は、年少〜小学校低学年向けに構成されています。 ※セリフは最小限にとどめ、動きや表情、間(ま)を大切に演じます。
登場人物(配役の例)
- くまたち(おおぐま・ちゅうぐま・こぐま)
- 女の子
- 語り手(ナレーション)
- 必要に応じて:森の動物たち、木、風、鳥などの役も追加可能
| 役名 | 特徴・ねらい | 配役の目安 |
|---|---|---|
| 女の子 | 好奇心いっぱい。自分探しの旅人。動きと表情で表現 | 年長〜小学生 |
| お父さんぐま | 大きくて力持ち。ちょっとおっちょこちょい | 年中〜小学生 |
| お母さんぐま | 優しくてしっかり者。表情で感情を伝える | 年中〜小学生 |
| 子ぐま | 素直で感受性豊か。女の子の“もう一人の自分”のような存在 | 幼児〜小学生 |
| ナレーター | 物語の進行と心情の代弁を担う | 教員・高学年児童・保護者も【H3】台本本文(全文) |
台本本文(全文)
*この台本は、ご自身の園や学校でそのままコピーして自由にお使いいただけます。

*「3びきのくま」台本 浜島代志子作 財団法人松戸市おはなしキャラバンで実演しました。
ナレーター: むかしむかし、森の奥に、三びきのくまが住んでいました。 お父さんぐま、お母さんぐま、そして小さな子ぐまです。
(くまたちが登場し、それぞれの椅子に座る。スープをかきまぜるしぐさ)
ナレーター: ある朝、三びきのくまは、朝ごはんのスープが冷めるのを待つあいだ、森へおさんぽに出かけました。
(くまたちが出ていく)
ナレーター: そのころ、森のはずれから、ひとりの女の子が歩いてきました。 おなかがすいて、のどもかわいて、どこかに休める場所を探していました。
(女の子が登場。きょろきょろしながら歩く)
ナレーター: 女の子は、森の中で小さな家を見つけました。 そっとドアを開けて、中に入ってみました。
(女の子がドアを開けるしぐさをして、家に入る)
ナレーター: テーブルの上には、三つのスープのおわんがありました。 大きなおわん、中くらいのおわん、小さなおわん。
(女の子が順にスープを飲むしぐさ)
ナレーター: 大きなおわんのスープは、あつすぎました。 中くらいのおわんのスープは、つめたすぎました。 でも、小さなおわんのスープは、ちょうどよくて、ぜんぶ飲んでしまいました。
女の子(小さな声で): おいしい……。

✳︎上から 三びきのくまの家族・三つのお椀・三つの椅子
ナレーター: つぎに、女の子は三つのいすを見つけました。 大きないす、中くらいのいす、小さないす。
(女の子が順に座るしぐさ)
ナレーター: 大きないすは、かたすぎました。 中くらいのいすは、やわらかすぎました。 でも、小さないすは、ちょうどよくて……。
(女の子が座って、ガタッと倒れる)
ナレーター: あらら、こわれてしまいました。
女の子(あわてて): あっ、ごめんなさい……。
ナレーター: 女の子は、つかれていました。 二階にあがると、三つのベッドがありました。
(女の子がベッドに寝るしぐさ)
ナレーター: 大きなベッドは、かたすぎました。中くらいのベッドは、ふかふかすぎました。でも、小さなベッドは、ちょうどよくて…… 女の子は、そのまま、すやすやと ねむってしまいました。
(女の子が眠る)
ナレーター: そこへ、おさんぽから帰ってきた三びきのくまが、家に入りました。
(くまたちが帰ってくる)
お父さんぐま(低い声で): だれだ、ぼくのスープをのんだのは!
お母さんぐま(やさしく): わたしのスープも、すこしのまれてるわ。
子ぐま(びっくりして): ぼくのスープ、ぜんぶのまれてる!
(くまたちがいすの方へ)
お父さんぐま: だれだ、ぼくのいすにすわったのは!
お母さんぐま: わたしのいすも、ちょっとくずれてるわ。
子ぐま(泣きそうに): ぼくのいす、こわれてる〜!
(くまたちが二階へ)
お父さんぐま: だれだ、ぼくのベッドにねたのは!
お母さんぐま: わたしのベッドも、しわくちゃよ。
子ぐま(さけぶ): ぼくのベッドに、だれかねてる!
(女の子が目をさまし、びっくりして飛び起きる)

✳︎上段:女の子、小さいベッドに入る。下段:女の子、ベッドから出る。
女の子(あわてて): ごめんなさい!もうしません!
(女の子が逃げ出す)
ナレーター: 女の子は、あわてて家をとびだしました。 そして、ふりかえりながら、森の中へと走っていきました。
(くまたちは見送るしぐさ)

子ぐま(小さな声で): またくるかな……?
ナレーター: それから、女の子がどうしたのかは、だれも知りません。 でも、きっと、どこかで「ちょうどいい」場所を見つけたことでしょう。
——おしまい。
劇あそびを成功させるポイント
——子どもたちの“やってみたい”を引き出すために
配役は「希望+交代制」で、全員が主役に
劇あそびでは、配役の決め方がとても大切です。「やってみたい!」という気持ちを尊重しながら、交代制や複数回の上演を取り入れることで、すべての子どもが主役になれる場面をつくることができます。
たとえば、午前と午後で配役を入れ替えたり、同じ役を2人で交代しながら演じたりすることで、「見て学ぶ」「演じて感じる」両方の体験が可能になります。
セリフは「覚える」より「感じて話す」
この台本は、ナレーション中心で進行するため、セリフは最小限に抑えています。 そのぶん、子どもたちは言葉を“覚える”より、“感じて話す”ことに集中できます。
「このとき、どんな気持ちだった?」と問いかけながら、 子ども自身の言葉でセリフをつくってもよいでしょう。 そのプロセスこそが、心の育ちにつながります。
衣装と小道具は“手づくり”で心を育てる
劇の準備は、表現の一部です。 ティッシュ箱でつくるいす、フェルトでつくるくまの耳、毛糸のしっぽなど、 身近な素材で子どもたちと一緒に作ることで、創造力と愛着が育ちます。
「自分で作ったものを身につけて演じる」ことは、子どもにとって大きな自信になります。
練習は「動き→ナレーション→セリフ」の順で
最初からセリフを言わせようとすると、緊張してしまう子もいます。 まずは動きだけで物語をなぞるところから始め、 次にナレーションと合わせ、最後にセリフを加えることで、 無理なく自然に表現が育っていきます。
練習のたびに「ふりかえりの時間」を
練習のあとには、必ず「ふりかえり」の時間をとりましょう。 「どんな気持ちだった?」「どこが楽しかった?」と問いかけることで、 子どもたちの内面が言葉になり、表現が深まります。
人形の使い方 基本 これだけできれば大丈夫!

✳︎ 蹴込の下から登場する。3段階で動かす。

✳︎人形のはめ方
人形の首は人差し指、右手は右指、左手は左指にはめる。
人形を操作するコツー役者が人形と同じ動きをする。
手首だけで人形を動かそうとしない。人形と動きと同じ動きをする。飛び上がる動きは、役者も飛び上がる。走るときは、役者の小刻みに走る。それが人形に魂を吹き込むことになります。

登場する人形達:お父さんぐま お母さんぐま 子どものくま 女の子

✳︎小道具 ベッド 椅子 お椀
本格的でなくても大丈夫!身近にある材料で作りましょう。
導入から上演までの流れ
——無理なく、自然に、物語の世界へ
絵本や語りで物語に出会う
まずは、子どもたちが『三びきのくま』の物語に親しむことから始めます。 絵本の読み聞かせや、語り(ストーリーテリング)を通して、 物語の世界に安心して入っていける土台をつくります。
「知ってる!」という喜びや、「この子、なんで勝手に入ったの?」という疑問が、 子どもたちの心を動かし、劇への興味を引き出します。
配役決定(話し合いと希望を大切に)
配役は、子どもたちの希望を聞きながら、話し合いで決めるのが理想です。「やってみたい役ある?」「どのくまが好き?」と問いかけ、子どもたちの気持ちを尊重しましょう。
希望が重なった場合は、交代制にしたり、くじ引きにしたり、 子ども達が納得できる方法をみんなで考えること自体が、学びの時間になります。
動きの練習(セリフなしでからだを動かす)
まずはセリフを使わず、動きや表情だけで物語をなぞる練習をします。 「スープを飲む」「いすに座る」「ベッドに寝る」など、 ひとつひとつの動作を、ゆっくり・ていねいに・感じながら演じてみましょう。
この段階で、子どもたちは「演じるって楽しい!」という感覚をつかみ始めます。
ナレーションと合わせる
次に、ナレーターの語りに合わせて動いてみます。 語りのリズムや言葉の調子に合わせることで、 物語の流れや感情の変化を体で感じる力が育ちます。
ナレーションは、教師や保護者が担当してもよいですし、高学年の子どもが読むことで、異年齢の交流にもつながります。
セリフを加える
動きに慣れてきたら、少しずつセリフを加えていきます。 セリフは「正しく言う」ことよりも、気持ちを込めて話すことを大切に。 子ども自身の言葉でアレンジしても構いません。
「このとき、どんな気持ちだった?」と問いかけながら、心の声をセリフにしていくプロセスが、表現の深まりにつながります。
衣装・小道具づくり
劇の準備も、子どもたちにとって大切な表現の時間です。 耳・しっぽ・スープのお皿・ベッドの布など、身近な素材で手づくりすることで、創造力と愛着が育ちます。
「自分で作ったものを身につけて演じる」ことは、子どもたちにとって大きな自信と誇りになります。
リハーサル・本番(“できた”より“伝わった”を)
本番では、「うまくできたか」よりも、“気持ちが伝わったか”を大切にしましょう。
観ている人の笑顔や拍手、共感のまなざしが、子どもたちにとって最高のごほうびになります。
よくある質問(Q&A)
——現場の不安に、実践からお応えします


大丈夫!セリフが少ないからこそ、動きや表情、沈黙の“間”が生きてきます。 子どもたちは、言葉に頼らずに感情を表現する力を持っています。
むしろ、観ている側が想像をふくらませる余白が生まれ、心に残る劇になります。


もちろんです。この劇は「うまく演じる」ことが目的ではありません。 動きだけでも、表情だけでも、参加することに意味があります。 ナレーション中心の構成なので、セリフがなくても自然に物語に溶け込めます。


この台本は5〜7分の短縮版なので、短時間でも取り組みやすくなっています。1回の練習で完結するミニ劇としても活用できますし、 繰り返し演じることで、子どもたちの理解と表現が深まっていきます。安心して取り組みましょう!


衣装や小道具は、園や学校にある素材で簡単に手づくり可能です。ティッシュ箱、牛乳パック、フェルト、毛糸など、身近なもので十分に工夫できます。
「完璧な見た目」よりも、「子どもたちの手で作ったこと」に価値があります。安心してください。


無理に参加させる必要はありません。 見学や裏方、ナレーション、音響係など、さまざまな関わり方を提案してみましょう。 見ているうちに「やってみたい」と思う子も多く、自然な参加を促すことができます。
『三びきのくま』が子どもに残すもの
——表現することは、生きる力を育てること
「ここにいていい」と思える体験
『三びきのくま』の劇あそびは、子どもたちに“安心できる居場所”を体験させてくれます。 女の子が「ちょうどいい」を探してさまよう姿は、子どもたち自身が「自分に合う場所」「自分らしくいられる空間」を探す旅と重なります。
劇の中で、子どもたちは「ここにいていい」と感じる瞬間を味わいます。それは、自己肯定感や他者との信頼関係を育てる大切な一歩です。
表現することは、心を育てること
劇あそびは、ただの“遊び”ではありません。 自分の気持ちを表現し、誰かに伝えることは、子どもたちの“生きる力”そのもの。
演じることで、子どもたちは「感じる力」「考える力」「伝える力」を育てていきます。
そして、観ている人の反応を受け取ることで、「伝わった」という実感が、自信と喜びにつながります。
まとめ 昔話の力を、子どもたちの心へ
『三びきのくま』は、ただの楽しいお話ではなく、 子どもたちの心の奥にある“安心したい”受け止めてほしい”という願いにそっと寄り添う物語です。
この物語を、劇あそびという形で届けることで、 子どもたちは「表現することの楽しさ」と「物語の力」を体感します。
——昔話の力を、子どもたちの未来へ。 その願いを込めて、私はこれからも語り続けていきたいと思います。85歳の私もいまだに子どもたちから教わることがたくさんあります。皆さんもぜひ、子どもたちの声に耳を澄ませてみてください。
あとがきにかえて
この台本は、私がこれまで出会ってきた子どもたちの姿から生まれました。彼らのまなざし、声、動き、そして沈黙が、この物語の奥行きを教えてくれました。
どうか、現場で出会う子どもたちとともに、 この物語を自由にふくらませ、その子らしい表現が花ひらく時間を楽しんでいただけたら嬉しいです。

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