デンマーク料理ってどんなお味でしょう。日本でデンマーク料理レストランは少ないですね。
デンマーク料理の基本は、農業と漁業に根ざしており、肉類や乳製品の食材を活かしたシンプルで栄養価の高い料理が特徴です。
デンマークの伝統的な料理には、スモーブロー(オープンサンドイッチ)や、ポテト、キャベツ、魚を使った料理が含まれます。また、デンマークは乳製品の生産が盛んで、特にチーズやバターが有名です。
日本人のお口には合いませんよとメールがあったので、7日間ほどの旅で出会った食事をご紹介しますね。
- オーデンセのレストランに入ってびっくり!アンデルセンが通ったお店だった!
- レストランは200年前のもの。野菜、肉、魚、デンマーク料理❣️
- アンデルセンが食べたものを食べる!ウソのようなほんとの話
- デンマークのオーナーは、店に出てお客をもてなす!
- デンマーク伝統の料理。海の幸と野菜がすてき
- 気になるお値段は、朝食、ランチは2,000円〜3,000円。ディナーは5,000円
- デンマークの家庭料理は、黒パンにサラダとハム、チーズをたっぷり乗せて、さくさくいただく
- 学生街のレストランは中華、アメリカン、握り寿司もある。おすすめはバーガー
- デンマークの家庭料理。朝食とランチは粗食(?)夕食はがっつり肉料理
- 社員食堂のランチ お洒落で豪華!これが社員食堂ですか?
- デンマーク人が食べ事を大事にするのは良い人間関係を育てるため!
- 大好きなアンデルセンを育てたデンマークの魅力をお伝えします!
- 【まとめ】アンデルセンを育てた国、デンマークの食と心にふれて
オーデンセのレストランに入ってびっくり!アンデルセンが通ったお店だった!

オーデンセの博物館やアンデルセンの生家を歩き回っているとお腹が空きます。空気は良いし、見たいものがあちこちにありますから、夢中で歩いてしまいます。とにかくどこかのお店に入りましょう。
店の外におしゃれな椅子とテーブルがあるのもいいけれど、秋、冬は寒いです。やはり、レストランに入るのが良いでしょう。オーデンセのレストランは、1900年代そのままの古風でくすんだ煉瓦色の建物の一階にあります。
焦茶色の重々しい扉が見えます。ここは誰かの家かしら?何か売っているのかな?扉の背が低い。日本人でも背の高い人ならちょっと頭を下げて入らなければ、ごちんとぶつかりそうです。
デンマーク人は背が高いのにどうしてこんなにドアが低いのでしょうか。デンマークの冬が長くて寒いので、風が吹き込まないようにドアの高さをぎりぎり低くしているのです。
レストランは200年前のもの。野菜、肉、魚、デンマーク料理❣️
濃い茶色の重々しい扉を押しあけて中に入ると、すぐにはテーブルも椅子もはっきり見えません。かなり思い切りが要りますが、入る価値はあります。照明は薄暗く、小さな火窓から外の光が差し込んできます。ヨーロッパ人は昼でも室内は明るくしません。



テーブルの上に一本のローソク。昼間でもローソクをつけてお食事をいただきます。幻想的、上流階級の人になった気分にさせてくれます。日本では味わえないこの感じは最高です!

天井は高い。外から明かりを取り入れています。

時代物の電話器。歴史と伝統を大切にしています。

この椅子は、お客さん用。椅子にかけたハンドバッグは私のものです。


上のほうに明かり取りがあります。できるだけ外の光を取りて暮らしたいのがデンマークの人の考え方です。


レストランの創業者の写真が壁にかかっています。先人を尊ぶ文化は素晴らしい!

全てが茶系統で統一されています。19世紀のヨーロッパの男性の服装は茶ですね。統一感ある色彩感覚を今でも大切にしている文化に感動します。古き良き時代の伝統を今に引き継いでいます。
アンデルセンは昔話や寓話に題材をとって物語を作りましたが、その原因がわかったような感じがします。
レストランの中は、茶系でまとめられていて落ち着いています。灯りは柔らかい暗めの暖かい色。深い海の底に沈んで行くような感じがとても良い感じです。
都会暮らし、仕事に追われている人にはぜひ、行っていただきたいですね!ほんとうにほっこりします。母の胎内はこんな安らぎと安心があるのかもしれません。
アンデルセンが食べたものを食べる!ウソのようなほんとの話
「come in」とやわらかい男性の声。どこでも気に入ったところに座って・・と言ったらしい。デンマーク語で言われたら英語で話せば、すぐ英語に切り替えて話してくれるので安心してください。それでも通じなければ身振り手振りと表情で通じます。
メニューは全てデンマーク語。メニューの横に書いてあるお値段はクローネで記されているので、日本円ならいくらになるか計算したほうがいいですね。デンマークのレストランはとにかく高いのでお値段には気をつけて注文しましょう。
昔の紳士風のウェイターが背筋をぴんと伸ばして、笑顔ですすっと寄ってきます。昔の西洋映画を見ているような感じです。「どこから来たのですか」「日本から」「オウ、ヤポン!デンマークに何しに来たのですか?」
言葉が通じなくても大丈夫!デンマークの人は会話を楽しむ文化を持っていますので、リラックスしてなんとなく話せばいいのです。気持ちはしっかり通じますから。
「アンデルセンが好きなのでね。アンデルセンが居た所を全部、見たくて」アンデルセンと言ったとたん、ウェイターの顔が一気にほころびます。「オウ、ホーセ!」デンマークの人は、アンデルセンのことをホーセと呼びます。
「アンデルセンはここによく来ました」「アンデルセンは何を食べたのですか?」「さあ・・。たぶん、これでしょう」彼は、メニューを指さしました。
アンデルセンが食べたというメニューを注文すると、彼は大きくうなづき、これもどうかと熱心にすすめてくれたのはビールやワインでした。デンマークでは水代わりにビールを飲む習慣があります。
デンマークのオーナーは、店に出てお客をもてなす!
ウェイターだと思ったのは店のオーナーでした。オーナー自ら店に出て、お客様をもてなします。伝統がある格式の高いお店に限るようですが。話のタネは、どっこから来たのか、デンマークの印象はどうか、何処に行ったかを尋ねます。
デンマーク自慢のビールやワインの話になると、熱く語ってくれます。話を切るのも悪いと日本人は気を使いますが、ほどほどで切り上げてもらいたい場合は、遠慮なく料理を出してほしいと言うのがいいですね。
デンマーク伝統の料理。海の幸と野菜がすてき

オードブル 野菜たっぷり。

ハンバーグのような肉団子の上にグリーン野菜と厚切りレモンが豪快に乗っている。
黒パンの上にいろんなものが乗っているオープンサンドイッチみたいのが大皿いっぱいに並んでいます。緑のクリームチーズがみっちり乗っているのやエビや貝、生ハムが乗っていたり、グリーンピースとトマトの細切れの具は色鮮やかでうっとりです。
気になるお値段は、朝食、ランチは2,000円〜3,000円。ディナーは5,000円
日本と比べて全体的に物価が高く、外食費用も例外ではありません。朝食やランチで約2,000円〜3,000円,ディナーは約5,000円からが相場です。海外旅行で気が大きくなっているので、値段をよく見て、日本円に換算してから注文しましょう!
デンマークの家庭料理は、黒パンにサラダとハム、チーズをたっぷり乗せて、さくさくいただく
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デンマーク人の家庭料理は主食が黒パンです。軽くトースターであぶったり、そのままだったりします。日本のパンのようにしっとり系ではありません。パンが隠れるほど野菜、ハム、チーズなどを乗せるから乾いたくらいでちょうど良い感じです。
アルミホイルや紙に包んでお弁当に持って行く人が多いです。家庭料理はファストフードやなどで売られています。おにぎりを持っていくような感じですね。
余談ですが、デンマークにはコンビニはあまりみかけません。ランチはコンビニでおにぎりや弁当を買おうと気軽に考えていると困ってしまうことがありますから、気をつけましょう。
デンマークは物価が高いので、外で何かを買って食べるという発想がないのです。スーパーマーケットで買ってでかけるか、ファストフードで買うか、お安い店に入るかです。
学生街のレストランは中華、アメリカン、握り寿司もある。おすすめはバーガー
コペンハーゲンの学生街。若い人たちが歩き回っています。デンマークの若者は何を食べているのか入ってみました。冬だというのに店の中は熱い。学生達は半袖にジーパンで大声で喋っています。ウェイターが足早に歩き回っています。
客の注文を聞いてまわっているのです。やっと席を見つけて座り、ウェイターを呼び、「ウヲータープリーズ」と言ったら、クレジットカードをここに入れろと端末を突き出されます。
日本のように「お水ください」と言えば持ってきてくれません。お水いっぱいにお金が要るので気をつけてください。必ずペットボトルを2、3本、持ち歩くのが賢明です。デンマークはからっとしているので喉が渇きやすいのです。
ヌードルを注文したらラーメンが出てきました。日本人だとわかると、「スシ?」と聞いてくれることがあります。マグロの色はすでに黒味がかったマグロ、しかもべらぼうな値段のマグロの握り勧められたらノーの一言がおすすめです。
食べるものが無いと思ったら、パンがおすすめです。どんぶりほど大きい丸いパンにハムやチーズ、ゆでたじゃがいもをはさんだ特大バーガーを両手に持ち、かぶりつくのもたまにはいいではありませんか。お試しになってくださいね。
若者がいっぱいのお店は、タバコの煙が充満しているところもあります。国が子供や若者のタバコ喫煙を規制していないからです。タバコの煙が充満している店もありますから、ちょっと覗いてから入るといいですよ。
デンマークの家庭料理。朝食とランチは粗食(?)夕食はがっつり肉料理
デンマーク人は朝食とランチはほぼ同じ。ライ麦パンの上にチーズやハム、野菜を乗せたサンドイッチ。牛乳やトマトジュース、野菜ジュースをたっぷりいただいています。毎日同じで飽きないのかなと思うほどですが、それが当たり前なのです。
夕食はじゃがいもと肉。豚肉が原材料になっています。焼き豚、ロースハム、ベーコンはどっちゃりという感じですね。
肉を取り囲むようにじゃがいもがごろごろ取り囲んでいます。大きいのも小さいのも、丸ごと茹でてあったりサイコロ状にカットされていたり。大皿からはみ出していますが誰も気にしない。この豪快さはどこから来るのでしょうか。
通訳さんがお家に招いてくださった。ご主人はデンマーク人。エプロン姿のご主人がにこやかに迎えてくださった。青い柄のテーブルクロス。やはり青いお皿がセットされている。お皿は2枚重ね。「ではパスタを茹でるよ。茹で加減は?」
「茹で加減て何のこと?」「柔らかいのが好きか、硬めが好きかと聞いているのよ」家庭に招かれたら、その場で尋ねられるかもしれません。
自分の好みをはっきり伝えるのが良いですね。お任せしますと答えたら、ホストは困ってしまい、料理ができないので遠慮しないで言いましょう。
社員食堂のランチ お洒落で豪華!これが社員食堂ですか?
「主人の会社を見たいですか?ランチを一緒にいかが?」と通訳さん。世界中の頭脳が集まっているという会社の食堂はすごかった。一面がガラス窓。太陽がさんさんと射し込む。ビュッフェスタイルになっている。肉料理、野菜、果物、デザートがずらーと並んでいる。社員の服装はまちまち。
肌の黒い人、白い人、焦茶の人、黄色い人が笑顔で話しながらお皿に料理を取り分けて、好きなとろこに座っている。通訳さんのご主人もスーツでびしっと決まっている。少し話しただけで「じゃ!」と戻って行った。昨夜、パスタを振る舞ってくれた人と別人だ。オンオフの切り替えが見事なのね。
デンマーク人は食事を大切にするんだって。食べることに一生懸命になるのではなくて、会話することを大切にするのよと話してくれた。
仕事が終わると自転車で40分かけて家に戻る。戻ってから食材の買い出しにゆくそうな。ご主人が?デンマークでは当たり前のことよ。ふ〜ん、そうか・・・。
デンマーク人が食べ事を大事にするのは良い人間関係を育てるため!
静かに黙々と食べている場面を見たことがないですね。デンマーク人は小鳥のように話すのでおしゃべりが好きな国民なのね、と思っていましたが、話すことは良い人生を送るためだということがわかりました。
コミュニケーションの場としての食事をとても大切にしているのね。たしかに食べている時に怒る人はいません。ホームステイさせていただいた家庭でも一つのテーブルで家族と同じ物をいただくうちに大昔からの友達のような気分になりました。
食事の場って大切なのね。テレビを見ながらスマフをいじりながらの食事って味気ないですよね?すごいご馳走でなくていいからテーブルの真ん中に深皿に盛ったサラダや肉じゃが、おでんを置いてスマホもテレビも無しの食事をしようと思わされました。
自分の国の伝統料理を素朴に作って、家族や友達、お客さんと皆でいただく。難しいことじゃない。気張らないで楽しく、素直で自然な気持ちになれる食事の場が大事だってこと、身に染みましたね。アンデルセンのこと研究する!という気負いは邪魔かもしれないわねえ。
大好きなアンデルセンを育てたデンマークの魅力をお伝えします!
私は自分の劇団で彼の作品をミュージカルに仕立てて公演を続けています。アンデルセンの生涯を描いたミュージカル「アンデルセン」「雪の女王」「みにくいあひるの子」「おやゆび姫」「人魚姫」「はだかの王様」、アンデルセン絵本も作っています。
愛してやまないアンデルセンを産み育てたデンマークに行って、私が作ったミュージカルや絵本、語り芝居脚本が間違ってないだろうか。この目で見たい、感じたいという一心でデンマークに行きました。
アンデルセンが生まれたヒューン島、オーデンセからコペンハーゲンに行った道筋を私も歩いてみました。アンデルセンに会いに行きました。アンデルセンを産み育てたデンマークという国は、ほんとうに魅力的です。
アンデルセンの国、デンマークを知っていただきたいと思います。デンマークはお伽の国、夢の国、童心の国。過去から未来を作るデンマークの魅力をお伝えしていきます
【まとめ】アンデルセンを育てた国、デンマークの食と心にふれて
デンマーク料理は、決して派手ではありません。 けれど、素朴で、誠実で、心と体にじんわり染み込む味がします。 黒パンにたっぷりの具材をのせた家庭のサンドイッチ、 じゃがいもと肉を豪快に盛りつけた夕食、 そして、ろうそくの灯りの下で静かに語らうレストランのひととき――
どれもが、人と人とのつながりを大切にする文化に支えられていました。
アンデルセンが通ったレストランで、 彼が食べたかもしれない料理をいただきながら、 私はふと思いました。「この空気、この味、この静けさと温もりが、 あの物語たちを生んだのかもしれない」と。
デンマークの人々は、食事を“栄養”としてだけでなく、 心を通わせる“時間”として大切にしています。 それは、私たちが忘れかけていた“食卓の魔法”かもしれません。
アンデルセンを育てた国、デンマーク。 その風土、文化、暮らしの中に、 物語の源が確かに息づいていると感じました。
この旅で得た感動を、 これからも舞台や絵本、語り芝居を通して伝えていきたいと思います。
そして、この記事が、 あなたの心に小さな“旅の灯”をともすことができたなら、 それほど嬉しいことはありません。

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